この小さい雄鹿は、昨年8月末に奈良地方裁判所の前で交通事故に遭い、倒れているところを保護しました。
当時、両前肢を開放骨折(骨が皮膚を破って出ている状態)して、ひどい状態でした。
鹿の場合、2本以上の肢を骨折すると9割近くが命を落とします。鹿たちは、立ち上がれなくなるとエサを食べなくなり、弱って死んでしまうのです。
しかし、この鹿はがんばりました。最初は後ろ足を使って、なんとか移動し、ひと月後にはほんの数分間ですが4本肢で立つようになりました。
その後、傷口が化膿したり、貧血になったりと、いろんな問題が起きましたが、なんとか乗り越えてきました。今では4本肢で走れるまでになりました。
これが現在の肢の傷跡です。傷はだいぶ小さくなりました。
骨折した部分は、新しい骨ができたので、元の肢よりだいぶ太くなりました。傷口のところに新しい毛が生えてくるかはわかりませんが、生活するのに支障はありません。
かさぶたが取れたら、奈良公園に放せそうです。みなさんが将来この鹿を公園内で見かけたら、温かく見守ってあげてくださいね。
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奈良公園の鹿の交通事故
鹿たちが直面しているさまざまな危機のひとつに、車との交通事故があります。
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