環境農園「しかちゃんファーム」

みなさま、こんにちは。環境農園「しかちゃんファーム」についてご報告です。実は、昨年鹿苑内で保護している鹿たちが「しかちゃんファーム」に侵入して野菜が食べられてしまうという事故があり、その後ブログでの更新も途絶えていました。

シカが侵入し、サツマイモを食べられてしまいました

鹿が侵入した以外にもカラスによる食害やイタズラ、害虫の発生等多くの問題が発生しました(^^;)

カラスに食べられたカブ
虫食いだらけのチンゲンサイ

このような問題が起こらないように、「しかちゃんファーム」を改良しました!

外周を強化し、カラスの侵入を防ぐためにネットを張り巡らしました。害虫は捕殺の強化と、皆様からの助言で教えていただいた、トウガラシ等天然素材のスプレーで対応する予定です。

このように去年発生した多くの問題への対策をした上で、昨日野菜の栽培を再開しました。

鹿サポーターズクラブの皆様にも再度ご協力頂き、環境農園「しかちゃんファーム」再始動です!

耕す
しかっぴをまく

今回は、鹿フン堆肥「しかっぴ」を使う区画と使わない区画の2つがあります。

エンドウマメ このあとネットも立てました
植え付けたキャベツ
ハツカダイコン種まき 
仕上げに水やり

エンドウマメとハツカダイコンは一ヶ月後には収穫できる予定です。

キャベツは虫が付きやすいので去年のように虫食いだらけにならないように気を付けたいと思います。

すでに年間計画を立てており、5月には夏野菜の植え付けがあります。

どんな野菜が登場するか、皆様今度こそ!楽しみにしていてください。

奈良公園にゴミを捨てないで!

突然ですが、これは何だと思いますか?

これは死亡したシカの胃(第一胃)からでてきたビニール袋の塊です。
重さは3.2キロもありました。
こんなにたくさんのビニール袋が第一胃に詰まっていたら、いくら食べ物をシカが食べても先へは流れていきません。このシカはガリガリに痩せていて、体重はわずか30キロ足らずでした。本来なら40キロくらいあってもおかしくない体型でした。
残念なことに奈良公園では、ゴミが捨てられているのをよく見かけます。
奈良公園にはゴミ箱がないので食べ物の入ったビニール袋を捨てていく人がいるのでしょう。食べ物のにおいがすると、シカはビニール袋を食べてしまいます。
今回のケースはおそらくそういうことが何年も重なって起きたことだと思います。
「奈良のシカ」は、野生動物でありながら、街中で暮らしているという点で、世界的に見ても非常に稀有な存在です。しかし、人と近接して暮らすことで、本来食べ物でないものを食べてしまい、健康被害に遭うこともあります。
皆さんが奈良公園に行くときは、ビニール袋は絶対に捨てないでください。
そしてゴミは持ち帰りましょう。
「奈良のシカ」がずっと元気で暮らせるようにご協力お願いします。

今年度、奈良公園に戻った鹿たち

3月も終わりに近づいてきました。
2018年4月~2019年3月現在、鹿苑でケガや病気の治療のため保護した鹿の頭数は174頭です。これまで、そのうちの92頭を奈良公園に戻すことができました。
今日も1頭、鹿苑をあとにしました。

奈良公園に戻れなかった鹿の大半は、交通事故や病気が原因で死亡しました。
また、交通事故により脚を一本失った鹿は、一生鹿苑で保護しています。

この鹿は先週、交通事故に遭いました。一週間飲まず食わずで心配しましたが、点滴を継続したところ、今週に入って元気を取り戻しました。今日はドングリを食べにきました。近々、奈良公園に放す予定です。(獣医師)

出張講義を行いました。

奈良県猿沢インにてスタッフの皆様に、国の天然記念物「奈良のシカ」についての講義をさせていただきました。
講義では「奈良のシカ」の生態や、接し方についてお話しさせていただきました
質疑応答の時間もあり、スタッフの皆様から沢山質問いただき「奈良のシカ」のことを学んでいただけました。
観光客の方々と接する機会が多いスタッフの皆様と一緒に「奈良のシカ」保護を考えていく機会になりました。

ご静聴いただきました皆様本当にありがとうございました。

サイレージ(牧草)が到着しました!

3月4日、新関西国際空港株式会社様よりご提供のサイレージ(牧草)が
到着しました。

前回に引き続き、空港からの配達は、天理市の丸嶋運送株式会社に無償で行っていただきました。ご提供いただいたサイレージ(牧草)は鹿苑で保護している鹿たちへの飼料として大切に使わせて頂きます。鹿たちも大好きでおいしそうに食べています。
新関西国際空港株式会社様、丸嶋運送株式会社様、「奈良のシカ」保護のためにご支援ご協力本当にありがとうございます。

丸嶋運送株式会社様
http://www.marushimaunsou.co.jp/