リハビリ子鹿のその後


昨年、交通事故で歩けなくなり、リハビリを行っている子鹿について紹介しました。

残念ながらこの子鹿は、年末に息を引き取りました。性格が穏やかな鹿で、ここの環境にも順応してくれていました。本当に悲しい限りです。改めて鹿の交通事故が減ってほしいと強く思いました。

ただ、亡くなる前日まで、子鹿は自力で餌を食べていましたし、意識もはっきりしていました。リハビリも嫌がる様子はなく、むしろ気分よさそうにしていました。動かなかった後ろ脚にも少しですが、力が入っている感触をつかんでいました。

死因は、床ずれが体に数か所かできていたので、感染ではないかと推測しています。寝る向きを1日に何度か変換するなど、いろいろ工夫はしていたのですが、自分で体の向きを変えられないと体重がそれなりにあるだけに床ずれを防ぐのは難しかったです。

年明け早々悲しいお知らせとなってしまいましたが、今回の件でリハビリが、食欲を増進し、運動機能の回復にある程度有効であることがわかりました。もう少し子鹿が生きていたら、脚がもっと動かせるようになっていたかもしれません。同じような状態の鹿が今後運ばれてきたら、今回の経験を治療に活かしていきたいと思います。

子鹿のリハビリ

今年生まれの子鹿2頭、雌鹿1頭、雄鹿3頭。12月に入って、交通事故が原因で死亡した鹿の頭数です。

こちらの子鹿も交通事故で運び込まれてきました。鹿苑に来た当初は、寝たきりで顔もうまく動かせない状態でした。

交通事故から2週間が経過した現在、顔は自由に動かせるようになりました。自力で立ち上がることはできませんが、前足で体を支えることはできます。

こちらは、リハビリ中の写真です。梯子と布を使ってスタッフが作ったリハビリ道具に体を乗せて、力が入らない後ろ足を動かす練習をしています。

このリハビリを始めたところ、よく食べるようになりました。好物は、竹の葉とヨモギです。

まだまだ感染のリスクがあり、予断を許さない状況ですが、少しずつでも食べて元気になってくれたらうれしい限りです。

鹿を交通事故に巻き込まないために私たちができること
奈良公園内で車を運転するときは、前方だけでなく道路の両横にも注意して運転することが大切です。道路横にいる鹿を発見できれば、「もしかして飛び出してくるかも」と予測がたちます。当然、ドライバーは慎重に運転するようになりますし、結果として鹿の交通事故が減ると思います。

12月8日 奈良の冬景「鹿寄せ」

今日は寒い中たくさんの方々に来ていただきました!

鹿寄せの時にケガや病気の鹿の為の募金活動をしております。

本日は皆様のおかげで11,751円も集まりました。

ありがとうございます。

明日(9日)は奈良マラソンが開催されますので、鹿寄せはお休みです。

12月8日の皆様。

 

交通事故に遭った子鹿のその後

11月16日に交通事故に遭った子鹿の続報です。
一時は厳しいかも・・・と悲観的になったこともありましたが、
11月20日以降急回復を見せ、昨日無事奈良公園に放しました。

この写真の真ん中の鹿が、以前に毛布をかぶって、ぐったりしていた子鹿です。
両脇の2頭の鹿は、両方とも骨折の治療を行っていた鹿です。
骨折していた肢の具合がよくなったので、
交通事故の子鹿と一緒に奈良公園に帰っていきました。

これが鹿苑を出ていく時の子鹿の様子です。

脱兎のごとく、かけぬけていきました。
元気でね。
応援してくださった皆様、ありがとうございました。

 

治療中の子鹿の様子《続報》

11月16日に交通事故に遭って
現在治療中の子鹿は、
皆様の応援の甲斐もあって
少しずつですが回復しています。

今日は、自分で柔らかい草(ヨモギなど)や、ドングリ、鹿せんべいなどを食べられるようになりました。
傷ついた右目も、少しパッチリ開くようになりましたよ!
徐々に外の環境に慣らしているところです。

早く公園に帰れますように。。。

悲しいお知らせと、皆様へお願いです。

悲しいことに、また子鹿が交通事故に遭いました。

この子鹿は、11月16日の早朝、
高畑観光駐車場のあたりでうずくまっていたそうです。

検査を行ったところ、右肺を損傷していることがわかりました。
非常に危険な状態で、現在懸命に治療中です。

皆さんにお願いです。
もし、皆さんが鹿の交通事故を目撃したら、
すぐに奈良の鹿愛護会までお電話ください。
電話番号:0742-22-2388(携帯電話に登録しておいてくださいね。)

その時に、
事故が発生した場所や鹿の特徴(オス、メス、子鹿などわかる範囲で)のほか、
交通事故の状況(ドライバーはどのくらいのスピードで走っていたのか、鹿は道路に急に飛び出したのか、それともドライバーが鹿に気づかなかったのか等)を教えていただけると、今後の対策の参考になりますので、助かります。

交通事故に遭った子鹿のその後

10月に交通事故に遭った子鹿について、
このブログでお伝えしました。

その子鹿は、あれから順調に回復し、抜糸も無事済みました。
手術のために毛を刈った左わき腹にも、毛がポツポツ生えてきました。

鹿苑に入った当初は人を警戒していましたが、
2、3日経つとすっかり新しい環境に慣れ、
好物の鹿せんべいをパクパク食べるようになりました。

これなら大丈夫だろうということで、
この鹿を昨日奈良公園に放しました。

車には気を付けて、元気でね♪

11月は「奈良のシカ」愛護月間です。

11月は、国の天然記念物「奈良のシカ」愛護月間です。

初日の今日は、最近特に多発しているシカの交通事故を減らすため
奈良公園内に設置されている
「鹿の飛び出し注意」道路標識、
「鹿の飛び出し注意」反射鏡 の清掃活動を行いました。


まずは、鹿苑前で、
「奈良のシカ」愛護月間の出発式を行いました。

「奈良のシカを、まもるぞー!」のかけ声に合わせ、
職員一同で士気を高めました(^^)/<オーーーーー


続いて各班に分かれ、
手分けして公園内に設置されている標識・反射鏡を拭き上げていきます。

清掃完了!ピカピカです(*^_^*)

少しでも標識・反射鏡が見やすくなり、
交通事故が減るように
職員一同心を込めて丁寧に清掃しました。
皆様も奈良公園周辺の道路を通行する際には
きれいになった標識をよく見てください。

※標識だけではなく、飛び出してくるシカがいないか、
もちろんよく注意してくださいね!

 

明日は、愛護月間の活動として
①浮雲園地 ②県営高畑駐車場 ③県営登大路駐車場 ④春日大社駐車場 にて
13:00~14:00まで啓発活動を行います。
各駐車場では、先着20名様には素敵なプレゼントもご用意しています。

よろしくお願いします。

奈良公園内は安全運転を心がけて下さい

先日、国際フォーラム前の道で子鹿が車にひき逃げされ、亡くなるという痛ましい事故がありました。子鹿の内臓がお腹の皮を破って、完全に外へ飛び出してしまったというショッキングなものでした。一体ドライバーはどれくらいのスピードで走っていたのでしょうか。

実は今月に入って鹿の交通事故は増えています。今回の事故以外にも、バスにはねられた雌鹿がほぼ即死状態で、鹿苑に運ばれてきました。後ろ足はどちらも骨折、内臓は破裂していました。

こちらの子鹿もバスにあたって、第一胃(鹿には4つの胃があり、1番目の胃)がお腹の膜と筋肉を破って出てきかけていましたが、なんとか手術でもとに戻し、現在鹿苑で様子を見ている最中です。

ちなみにこちらは「鹿注意」のステッカーです。奈良の鹿愛護会では、1枚200円で販売しています。奈良公園の道路をゆっくり運転していると、奈良公園の鹿の交通事故について知らない人は「なんでこんなにゆっくり運転するんだろう?」と変に思うかも知れませんが、このステッカーを貼っていれば納得して貰えるのでは。筆者のくるまにもこのステッカーを貼っていますが、時速40キロ弱で奈良公園を走っていても、あおられた経験はありません。

鹿たちは急に道路に出てくることがあります。特に逆光や夜間の場合、発見が遅れがちになります。奈良公園の道路を運転するドライバーのみなさんはくれぐれもゆっくり運転するようにお願いします。