昨年、交通事故で歩けなくなり、リハビリを行っている子鹿について紹介しました。
残念ながらこの子鹿は、年末に息を引き取りました。性格が穏やかな鹿で、ここの環境にも順応してくれていました。本当に悲しい限りです。改めて鹿の交通事故が減ってほしいと強く思いました。
ただ、亡くなる前日まで、子鹿は自力で餌を食べていましたし、意識もはっきりしていました。リハビリも嫌がる様子はなく、むしろ気分よさそうにしていました。動かなかった後ろ脚にも少しですが、力が入っている感触をつかんでいました。
死因は、床ずれが体に数か所かできていたので、感染ではないかと推測しています。寝る向きを1日に何度か変換するなど、いろいろ工夫はしていたのですが、自分で体の向きを変えられないと体重がそれなりにあるだけに床ずれを防ぐのは難しかったです。
年明け早々悲しいお知らせとなってしまいましたが、今回の件でリハビリが、食欲を増進し、運動機能の回復にある程度有効であることがわかりました。もう少し子鹿が生きていたら、脚がもっと動かせるようになっていたかもしれません。同じような状態の鹿が今後運ばれてきたら、今回の経験を治療に活かしていきたいと思います。